藍ちゃんといっしょ

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ペルソナ/心理学

ユングのペルソナとは、人間が社会生活において、求められた役割を演じる機能やその一面を指す概念




たとえば、普段は無頓着で大らかな人が会社では生真面目な人物になったり、普段はお調子者のクラスメイトが教師の前では礼儀正しく振舞ったりする場面を見たことはありませんか?


簡単にいえば、ペルソナとは、上述のような本来の自分そのものではない、他者と交流する際に見られる振る舞いのことを指します。




ペルソナを語る上で押さえておきたいのがシャドウ。

このシャドウとは、ペルソナを演じるとき、求められる役割にそぐわない自分の一面が抑圧されることを指します。




ペルソナは多くの場合、社会的に期待された役割で、道徳的、倫理的に正しく、一般的に良い事とされる役割。


一方でシャドウは、その役割と反対の性格をもつ要素で、道徳的、倫理的に正しくない要素が多く、悪い事と評価されてしまう。


たとえば、「優しく穏やかな人物」がペルソナである場合、私利私欲に走りたいと思う感情や怒りなどはシャドウといえます。

 ★ペルソナと正反対の要素をもつシャドウは、無意識下に抑圧され、人間が認識することはなくなります。しかし、ペルソナを演じているときに葛藤に晒されると、無意識下に眠ったシャドウが顔を出し、不安感や迷いを生じさせる場合がある。☆


シャドウは人間にとって悪いものだと感じた人もいるかもしれません。

 しかし、シャドウは人間が心のバランスを取る上で重要な役割を果たしています。


それは無意識下に抑圧されたシャドウに気が付くことで、自分のペルソナとの付き合い方を考えることができるからです。


 精神を健康に保つためには、ペルソナとシャドウがバランスを保った状態であることが重要なのです。



 ★ペルソナとは、人間が社会生活において、求められた役割を演じる機能やその一面を指す概念である一方、シャドウはペルソナの反対に位置する概念であり、ペルソナを演じる以上必ず生ずるものである。☆



ペルソナの由来

そもそも、ペルソナ(persona)という言葉は古代ローマで上演された劇で用いられた仮面のことです。


古代ローマでは、役者が舞台に上がるとき、ペルソナと呼ばれる仮面を付けて演技を行っていました。


この仮面の意味から、社会生活においての振る舞いなどに現れる外的意識として、「ペルソナ」という言葉を用いました。